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行動規範

行動規範

はじめに

Bentley Systems, Incorporated(以下、「Bentley Systems」)の取締役会は、取締役会およびその監査委員会が本行動規範(以下、「本規範」)を実施および監視し、本規範をBentley Systemsおよびその子会社(以下、総称して「当社」)のすべての従業員、役員、取締役に明確に伝達するための支援組織として、管理職レベルのコンプライアンス委員会を任命しています。本規範では、当社の従業員、役員、および取締役の個人やその総称を指して「社員」と呼びます。当社の外部従業員(派遣社員、インターン、新卒研修生)、およびBentleyの業務またはサービスを実施する契約を結んでいるその他の従業員も本規範に従うことが求められており、本規範の目的において、それらの従業員もBentleyの業務に関しては「社員」とみなされます。 

本規範は、当社とその社員を保護する適切な事業活動基準を規定することで、効果的に競争する当社の能力を強化することを目的としています。本規範は、すべての社員が遵守する必要があります。本規範では、社員によるさまざまな活動や言動に触れ、当社とその社員が責任を問われる可能性のある活動や言動について言及しています。本規範に違反した場合、解雇を含む懲戒処分の対象となることがあります。すべての社員は、本規範を遵守し、ここに記載されている本規範の違反の疑いを報告する責任があります。本規範は、社員が当社に対して負っていると考えられるその他の義務を軽減または制限することを意図したものではありません。これらの義務には、当社の従業員ハンドブック(以下に定義)およびインサイダー取引ポリシー(本規範を補完および補足する、事業活動に関するポリシーを含む)に記載されているものが含まれますが、これらに限定されません。ここで「従業員ハンドブック」という用語は、社員の地域の従業員ハンドブック(随時変更される)、または地域の従業員ハンドブックが存在しない場合は、会社の従業員ハンドブック(随時変更される)を指すものとします。当社の非従業員取締役の場合、本規範を遵守する必要があるかどうかは、当社の定款の規定および当社と株主間の合意によって決まります。 

以下に定める本規範の規定をよくお読みください。すべての社員は、当社による継続的な雇用を理由に本規範に拘束されるとみなされ、また本規範は当社によって随時変更される可能性があります。本規範を読んだ後、以下の本規範の最後にある「確認」ボタンをクリックしてください。それにより、本規範を読んだこと、本規範に拘束されること、本規範の規定を理解していること、また本規範の規定の違反が解雇を含む懲戒処分の理由となり得ることを確認したこととなります。当社は、本規範を変更する権利を留保します。社員は、当社の年次コンプライアンストレーニング手順の一環として、本規範を毎年見直して確認する必要があります。

管理と懲戒処分

2.1 ポリシーと手順
当社のポリシーと手順は、時間とともに拡充され、規定の周期で、または必要もしくは適切とみなされるその他の機会に改訂されます。各社員は、それらを理解し、従う必要があります。本規範は、社員が法律または倫理上の問題に直面した際の指針として使用できます。ただし、本規範はすべてを網羅してはおらず、事業を遂行する過程で起こりうるすべての質問に対応してはいません。当社は社員に対して、常に合理的な判断力を働かせ、当社が取り組んでいる高い倫理基準に従うことを求めています。倫理的な状況について懸念がある場合や、特定の行動が当社の行動基準を満たしているか不明である場合、当社が求める内容を理解するために必要だと思われる質問を、各自で上司またはマネージャ、また適切な場合は当社の法務部門に確認する責任があります。適切なビジネスと適切な倫理の間に矛盾や不一致はありません。

2.2 コンプライアンス委員会

コンプライアンス委員会は、取締役会が随時選任する当社の役員5名で構成され、そのうち1名はコンプライアンス委員会の委員長に任命されます。コンプライアンス委員会の委員名簿は、当社の法務部門が別途管理するものとします。コンプライアンス委員会の主な役割は、取締役会が本規範を実施し、それらの遵守を監視するのを支援すること、また当社の法的およびビジネス環境の変化に応じて本規範を随時更新、修正することです。コンプライアンス委員会には、本規範に関する教育を社員に確実に受けさせる責任もあります。コンプライアンス委員会は、本規範に関して生じていると考えられる違反および問題について十分に知らされている必要があり、必要に応じて、または取締役会(監査委員会、最高経営責任者、または最高法務責任者を含む)の要請に応じて、本規範に基づいて行われた報告の調査を調整あるいは管理するよう明確に指示される場合があります。コンプライアンス委員会は、本規範に基づいて行われた報告に関するすべての記録を保管し、その受領、調査、解決、および報告者への対応を追跡します。当社は、報告書およびコンプライアンス委員会の記録の写しを、最高法務責任者から保管期間の延長を通知された場合を除き、10年間保管するものとします。

2.3 本規範の違反および会計上の懸念の報告手順
本規範に違反している状況、または違反していると思われる状況がある場合、当社に通報する義務があります。当社の慣行または事業運営、あるいは社員の行動が、法律、規則や規制、または当社のポリシー、会計、監査上の原則もしくは慣行に違反していることが懸念される場合は、報告するものとします。また、誠実な報告を行った社員に対する報復の疑いについても報告する必要があります。調査の結果に関わらず、誠実な報告者や内部告発者の報告に対する報復から保護されます。違法または非倫理的な言動やその疑いについて、また特定の状況における最善策が不明である場合は、上司やマネージャに相談することが推奨されています。本条項で説明されている違反について報告を受けた上司またはマネージャは、直ちにコンプライアンス委員会にそれを報告する必要があります。

上司やマネージャへの連絡に加えて、次のいずれかの方法でも、違反、違反の疑い、または懸念を伝えることができます。

  • 外部で管理されている専用のWebサイト(URL: https://www.openboard.info/BSY)にメッセージを送信できます。この報告用サイトは、24時間365日利用できます。従業員は、自分の身元を述べることを選択しない限り、第三者によるWebサイトサービスによって匿名性が保証されます。
  • コンプライアンス委員会宛て(以下の住所)に手紙を送付できます。
    Bentley Systems, Incorporated Compliance Committee 685 Stockton Drive Exton, PA 19341 USA

Bentleyでは、すべての報告を適時評価し、必要に応じて、適切な部門(法務部門、コンプライアンス部門、人事部門など)による問題の調査を実施することに取り組んでいます。報告および調査は、コンプライアンス委員会と取締役会に報告されます。

加えて、上記の報告手順は、本規範の付属書Aに具体的に記載されている、会計、内部会計統制、または監査事項に関する苦情および懸念についても使用できます。コンプライアンス委員会は、受け取った報告が当社の経営陣に関わるものである場合、または実際あるいは疑われる虚偽や損失によって当社の評判や財務諸表に重大な影響を与える可能性がある場合には、かかる報告を監査委員会に転送する必要があります。自分の報告が適切かつ適時に対処されていないことが懸念される場合や、取締役会に直接連絡することを希望する場合は、上記の当社住所(米国ペンシルベニア州エクストン)で監査委員会の委員長宛てに手紙を送付し、監査委員会に連絡できます。監査委員会は、本条項で説明されている報告を受け取った場合、その調査を開始するかどうかを速やかに決定する必要があります。

適切な調査を行うために必要とされない限り、または訴訟あるいはその他の法的手続きによって強制されない限り、当社は、不正行為の可能性を報告し、身元を機密にすることを求めている社員の身元を保護します。また、当社は、違反が実際に起きたと判断されない限り、申し立てが行われた人物の身元を保護するために合理的な努力を払います。どのような立場であれ不正行為の可能性の調査に関与している人物は、法律で求められている場合や、自身の法的な助言を求める場合を除き、調査に関わりのない人物にその件について話したり、情報を開示したりしてはならず、調査に全面的に協力することが求められます。当社は、可能な範囲で報告の受領を知らせるものとします。

本規範に含まれる守秘義務要件に関わらず、また現従業員または元従業員に適用されるその他の守秘義務や機密保持契約(書面またはその他のいかなる方法による、雇用契約、離職契約、または同様の雇用もしくは報酬協定の一部としてなされたものを含むがこれらに限らない)であるかを問わず、本規範は、現従業員または元従業員が米国の連邦法、州法、現地法、または規制の違反の可能性について、米国の連邦政府、州政府、もしくは地方自治体、または警察署、警察機関もしくは警察機構(以下、総称して「政府事業体」)に連絡、協力、もしくは苦情を申し立てること、または法律や規制に定められている内部告発者規定によって保護されているその他の方法によって情報を政府事業体に開示することを制限するものではありません。ただし、(i)いずれの場合も、かかる連絡および開示が適用法に一致していること、および(ii)開示される情報は現従業員または元従業員が弁護士と依頼者間の秘匿特権の対象となる連絡を通して得たものではないこと(17 CFR 205.3(d)(2)、州検事行動規則、またはその他の規則に基づいて弁護士によってかかる情報の開示が別途許可された場合は除く)が条件となります。本規範により、上記と矛盾する契約は当社によって修正され、上記と一致するものとみなされます。

その他の当事者は、本規範、本規範で参照されているポリシー、もしくはその他の適用される法律または規制要件の違反あるいは違反の疑いについて、または会計、内部会計統制、もしくは監査の問題に関する懸念について、当社に報告できます。かかる報告には、報告を提出した人物の名前を付す必要があります。

2.4 懲戒処分
本規範または当社の倫理基準に違反した社員は、戒告、保護観察、停職、降格、または即時解雇を含む懲戒処分の対象となります。また、すべての社員は、当社のポリシーで禁止されている特定の行為および不作為が米国および/または当社が事業を展開するその他の法域の法律に違反する場合があることや、民事責任および損害賠償、ならびに規制当局の制裁および/または刑事訴追につながる可能性があることにも注意する必要があります。

2.5 報復からの保護

本規範の違反であると誠意に基づいて考える事案を報告した社員や、本規範に基づく調査において情報を提供したり当社や政府事業体に協力したりした社員が、そのために報復措置の対象になることはありません。報復は、本規範の重大な違反であり、直ちに報告する必要があります。報復の申し立ての報告と調査は、本規範に定められた手順に従います。報告したり、申し立ての調査に誠実に参加したりしたことに対して社員に報復したことが判明した人物は、適切な懲戒処分の対象となります。ただし、これらの報告手順を悪意を持って、あるいは間違った方法で、もしくは根拠なく使用した場合は、本規範の違反とみなされます。

2.6 本規範の権利放棄

当社の役員または取締役に対する本規範の規定の権利放棄は、いずれも取締役会または取締役会の委員会によって承認される必要があり、適用される証券法および/または証券取引所規則で求められている場合は速やかに開示するものとします。

事業活動

3.1 適切な判断力と高い倫理基準
社員は、正直さ、公正さ、および誠実さを伴ってすべての業務にあたる必要があります。これらの資質は、誠実であること、またごまかしや不正行為のないことによって証明されます。社員が正直かつ誠実に行動しない場合、本規範の違反となります。かかる違反から社員が個人的な利益を得ている場合、刑事告訴対象の詐欺となることがあります。

当社に関する会話、書面による情報伝達、および文書の作成には、常に注意を払う必要があります。当社が関与する調査または訴訟において、相手方当事者には、当社の記録(電子的および印刷されたものを含む)を調査する権利があり、社員が書面あるいは口頭で使用したすべての言葉は精査される可能性があります。このため、書面による情報伝達、文書の原稿(電子メールを含む)、および会話では、常識と適切な判断力を働かせることが重要です。すべての情報伝達は、事実に即している必要があります。推測、誇張、および過度に下品な言葉遣いは避けるべきです。判断基準の参考としては、裁判官や陪審員の前で繰り返したり説明したりするのは気が引けるような内容を発言したり記述したりしないことです。

3.2 利益相反および贈答品の受領
3.2.1. 利益相反の回避 社員は、自分の個人的な利益と当社の利益が相反する、または相反する可能性がある状況を避ける必要があります。本ポリシーの例外は、(i)コンプライアンス委員会(従業員の場合)または(ii)取締役会もしくはその委員会(役員または取締役の場合)にすべての情報を開示し、それらの委員会によって特定の範疇または一般的な範疇として審査および承認された場合にのみ認められるものとします。利益相反は、自分の活動または個人的な利益が、当社に対する自身の責任の履行に必要となる客観的な決定に影響を与える、または影響を与えると考えられる場合に発生します。職務のその他すべての側面と同様に、ユーザー組織、サプライヤ、請負業者、競合他社、または当社とビジネスを行っている、もしくはビジネスを行うことを望んでいる人物とのやり取りがある社員は、個人的な好みや都合を考慮することなく、当社の利益を最優先にして行動するものとします。また、利益相反となることが見込まれる状況については、書面によってマネージャに速やかにすべての情報を開示する必要があります。かかる状況には、以下のようなものが含まれます。

  • 社員または(社員が知っている限りにおいて)社員の家族が、当社とビジネスを行っている、もしくはビジネスを行うことを望んでいる、または当社の競合他社である外部の企業に対して、相当な金銭的利益の所有権を保有している(上場企業の1%未満の所有権は、本規範における「相当な」利益とはみなされません)。
  • 当社とビジネスを行っている、もしくはビジネスを行おうとしている、または当社の競合他社である外部の企業において、取締役、役員、パートナー、コンサルタント、管理職、またはどのような立場であれ従業員として働く。
  • 当社またはその利益が関与している、または関与する可能性のある取引において、第三者のために、ブローカー、斡旋業者、仲介者、またはその他の役割を担う。
  • 本人または本人の家族と個人的な関係がある企業が関与するビジネス上の当社の意志決定、または、家族の雇用または監督に関係した当社の意志決定に参加する。
  • 社員が当社の利益を最優先にして行動することを思いとどまらせる可能性のあるその他の取り決め(家族またはその他の個人的もしくは金銭的な関係を含む)を締結する。

3.2.2. 当社による贈答品および支払いの受領
社員は、当社とビジネスを行っている、もしくはビジネスを行うことを望んでいる、または当社の競合他社である個人または企業組織との間で不適切な贈答品、利益、便宜、または接待の提供、供与、催促、または受領があってはなりません。このポリシーを推進するために、以下のことを遵守してください。

  • 社員は、ビジネス上の利益の取得または契約の締結に関連して、承認されている報酬協定の範囲にない有価物を提供または受領してはなりません。
  • 金額を問わず現金または現金同等物(株式またはその他の市場性のある有価証券など)を贈答品として受け取ることは、どのような場合であれ許されません。
  • 社員が当社を代表して取引を行う際には、当社からの報酬以外に利益を得ることはできません。
  • 第3.4項「腐敗防止、贈収賄防止、不適切な支払いまたはサービス」も参照してください。

3.2.3. 会社の資産 盗難、不注意、および浪費は、当社の収益性に直接影響を与えます。社員には、当社の資産を保護し、それらを効率的に使用する義務があります。当社は、軽微な範囲で社員が特定の会社の資産(文房具やその他の事務用品のような消耗品など)を私的に使用することを認めています。ただし、会社の資産(消耗品および物理的な設備や情報システムなどの非消耗品を含む)を過度に私的に使用することは禁止されています。当社の事業所からの適切な許可なしに、当社の財産を乱用または撤去することは禁止されています。当社の資産には、有形財産、知的財産(特許など)、商標、ビジネス情報および専有情報(新製品の情報など)、給与情報、未公開の財務データおよびレポートが含まれます。これらの情報を不正使用または配布することは、本規範の違反となります。本ポリシーは、当社が自社で使用するために設計、作成、取得、購入、リース、または複製した財産にも適用されます。これには、ファイル、参照マニュアル、ユーザーガイド、レポート、フォーム、ポリシー、コンピュータプログラムおよびソフトウェア、データ処理システム、ならびにデータベースが含まれますが、これらに限定されません。ソフトウェアの使用ならびに電話、電子メール、およびインターネットの私的な使用の詳細については、本規範の「情報およびコンピュータシステムポリシー」を参照してください。

3.3 競争と公正な取引
当社は、他社との競争において公正かつ誠実な方法で勝利することを目指しています。また、非倫理的または違法なビジネス慣行ではなく、優れたパフォーマンスを通じて競争上の優位性を得ようと努めています。専有情報を盗んだり、所有者の同意なしに入手した営業秘密情報を所持したり、そうした情報を開示するよう他社の過去または現在の従業員を誘導したりすることは禁止されています。社員は、当社の顧客、サプライヤ、競合他社、および従業員の権利を尊重し、各者と公正に取引を行うよう努める必要があります。どの社員も、改ざん、隠匿、部外秘の情報の悪用、重要な事実の不実表示、またはその他の意図的な不正取引の慣行を通じて、誰かを不当に利用してはなりません。

3.4 腐敗防止、贈収賄防止、不適切な支払いまたはサービス

当社は、贈収賄および汚職を一切容認しません。Bentleyは、事業を行っている国で適用されるすべての腐敗防止および贈収賄防止に関する法律と規制を遵守します。社員が目的のビジネス成果を達成するために、賄賂、手数料、謝礼、またはその他の不適切な支払いもしくはサービスを提供したり受領したりすることは、本規範の違反となります。本規範において、賄賂、手数料、謝礼、またはその他の不適切な支払いもしくはサービスを提供したり受領したりすることは、不公正な慣行とみなされ、違法である可能性があります。社員は、賄賂、手数料、謝礼、またはその他の不適切な支払いもしくはサービスの要求または提供に気付いた場合、個人的に関与しているかどうかに関わらず、コンプライアンス委員会にその状況を報告する必要があります。社員は、贈収賄および汚職に該当する行為、リスクの高い活動を回避する方法、また贈収賄と汚職を防ぐための戦術に対する理解を深めるために、定期的に贈収賄防止および腐敗防止トレーニングを受講する必要があります。

社員が役人に影響を与えたり、当社が優遇措置を受けたりするために、役人に有価物を提供することは許可されていません。本規範のこの部分の適用について質問がある場合は、速やかに最高法務責任者に問い合わせる必要があります。

どの社員も、ビジネスの実施に影響を与えることを目的に、企業(たとえば、ベンダーまたはユーザー組織を含むが、これらに限定されない)の代表者との間で、賄賂、手数料、謝礼、またはその他の不適切な支払いもしくはサービスを提供したり受領したりしてはなりません。この禁止事項の対象には、無料サービスまたは受領者において通常は費用が発生する補償サービスの提供や受領も含まれます。無料サービスの提供または受領によって、利益相反が実際に生じる可能性があり、まったく遵法であっても不適切に見える場合があります。かかる賄賂、手数料、謝礼、またはその他の不適切な支払いもしくはサービスの提供があった場合は、速やかにコンプライアンス委員会に報告する必要があります。

日常の事業活動を行う通常の過程で、多くの社員は、ユーザー組織、ベンダー、社外関係者などを接待しています(または接待を受けています)。ただし、接待は、合理的な範囲に止め、過度であってはなりません。「合理的な範囲」にある接待を定義するためのルールを厳格に規定することは困難です。接待の合理的な範囲を判断する際に参考となる方法としては、後日に規制当局または捜査当局に接待をどのように説明するかを考えます。問題の接待にビジネス上の意志決定の要因として認識され得るほどの重要性がある場合、そのような接待はおそらく合理的な範囲にはなく、避けるべきです。合理的であると考えられ得る接待の例には、単発のスポーツイベントや夕食が含まれます。合理的でないと考えられ得る接待の例としては、ビジネス目的以外のリゾート地への無料出張やプロスポーツチームのシーズンチケットの提供があります。

この領域には、すべての社員が細心の注意を払う必要があります。社員が関連する購入要求書(当社が購入するサービスまたは商品の正確な説明)が付随しない請求書を承認することは、本規範の違反となります。本規範に基づき、受けることを検討している、または提供された支払いや利益の妥当性について質問がある場合、社員は常に最高法務責任者に相談する必要があります。

3.5 記録の正確性と開示

当社は、当社が米国証券取引委員会および米国の州機関に届け出る、または提出するすべてのレポートと文書において、また当社が作成するその他のすべての公文書において、適用される法律および規制に従って、完全、公正、正確、適時、かつ理解可能な開示を行うことをポリシーとしています。

当社の帳簿、記録、および財務諸表のすべての重要な点における完全性、信頼性、および正確性は、当社の事業の成功を将来にわたって継続的に導くための基盤となります。加えて、当社は、株式が上場されている企業として、業務記録について規定する多くの法律および規制(米国証券法を含む)の対象となっています。当社は、適用されるすべての法律および会計慣行に従って財務活動を記録し、すべての政府機関に最新、完全、かつ正確な情報を提供する必要があります。どの社員も、不正または違法な方法で取引を文書化または記録する目的で、当社の取引を行ってはなりません。加えて、どの社員も、当社が行った取引についての虚偽または作為的な記録を文書化したり帳簿に追加したりしてはなりません。同様に、会計および財務報告を担当する社員は、すべての資金、資産、および取引を当社の帳簿および記録に正確に記録する責任があります。

3.6 法律、規則、および規制の遵守
 当社の倫理基準は、実質ともに法律を遵守することを基盤の1つとして構築されています。当社の事業を遂行する際、社員は当社が事業を展開する法域の法律を尊重し、それを遵守する必要があります。すべての社員にこれらの法律を詳細に把握するよう求めてはいませんが、当社の法務部門またはその他の適切な担当者に助言を求めるべき場面を判断できるように、適用される各地域、州、および国の法律について知っていることが重要です。法律が当社のポリシーまたは本規範と矛盾する場合は、法律を遵守する必要があります。適用される法律、規則、および規制に従わなかった場合、サービスの終了ならびに刑事罰および民事罰などの深刻な結果につながります。

有価証券の不適切な取引に関する当社のポリシーについては、インサイダー取引ポリシーを参照してください。

3.7 脱税
当社は、あらゆる形態の脱税に対して一切容認しない姿勢をとっています。当社は、ビジネス上のすべての取引および関係において、誠実に行動することに取り組んでおり、脱税対策に関連して適用されるすべての法律を支持します。社員、また当社にサービスを提供している、または当社を代表して活動するその他の個人は、当社が脱税を犯すことにつながる行為、または第三者による脱税を手助けする行為をしてはなりません。脱税は、節税や税金対策と同じではありません。脱税には、意図的かつ不正な行動が含まれます。節税は違法ではなく、納税額を最小限に抑えたり、控除額を最大限に増やしたりするために、法律の範囲内で措置を講じることです。本規範だけで、税金に関して適用される複雑な法律と規制すべてを取り上げることはできません。このポリシーの適用について質問がある場合は、法務部門に問い合わせる必要があります。

3.7.1. 脱税促進行為 脱税促進行為とは、それと知りながら、他者の不正な脱税に関与したり、そのために措置を講じたりすることを意味します。脱税促進行為によって、当社および関係者が刑事罰の対象となる可能性があります。
社員による次の行為は禁止されています。

  • いずれかの国の適用法の下で、何らかの形態の脱税促進行為に従事すること。
  • 他者による脱税の違法行為について、支援、幇助、または助言を行ったり、手数料を受け取ったりすること。
  • 他者の不正な脱税を手助けするように第三者から依頼または要求されたことを速やかに報告しないこと。
  • 本ポリシーの違反につながる可能性があるその他の活動に従事すること。
  • 脱税を拒否した、または本ポリシーに基づいて懸念を報告した他の個人に対して脅迫または報復すること。
3.7.2. 脱税の防止 脱税が行われる状況をすべて挙げることはできません。社員、また当社を代表して業務にあたるその他の個人は、脱税が行われている可能性を発見するにあたって常識を働かせる必要があります。支払い方法や第三者の行動が通常とは異なる場合は、取引が想定に従っていない可能性を示していることがあります。

3.7.3. 懸念の報告 すべての社員、また当社にサービスを提供している、または当社を代表して業務を行っているその他の個人には、脱税を防止、発見、および報告する責任があります。他者による不正な脱税に気付いた場合、他者による不正な脱税を補助するよう依頼された場合、または不正な脱税が発生したか発生する可能性があると思われる、もしくは疑われる場合は、第2.3項に従って、可能な限り速やかに当社に通知する必要があります。

3.8 独占禁止法
当社は、市場における激しい競争に全力で取り組んでいます。競争を制限することを目的とした言動は、この取り組みに反するもので、州および連邦の独占禁止法に違反する可能性があります。かかる違反は、深刻な結果を招く場合があります。たとえば、独占禁止法に違反する行動は、厳しい刑事罰につながる可能性があります。加えて、独占禁止法の違反は、費用のかかる民事訴訟や損害賠償につながることが考えられます。本規範は、すべての独占禁止法を十分かつ徹底して遵守することを求めています。以下の各項に、独占禁止法のいくつかの主要な側面が要約されています。この短い要約だけで、複雑な独占禁止法の規制すべてを取り上げることはできません。これらのポリシーの適用について質問がある場合は、最高法務責任者に問い合わせる必要があります。 

3.8.1. 価格操作
まったく非公式であっても、製品またはサービスの価格について競合他社と合意または了解することは、独占禁止法の刑事違反となります。この禁止事項は、価格を上昇、低下、もしくは安定させるための合意もしくは了解、または販売条件についての合意もしくは了解に適用されます。競合他社との価格に関連した単純な情報のやり取り(コスト、利益幅、または手数料体系など)を根拠に、価格操作のための合意または了解が推察されることがあります。価格または取引条件に関連して、社員が競合他社と合意、了解、または話し合いを行うことは禁止されています。

3.8.2. 市場/顧客分割の合意。
競合他社どうしで、市場、ビジネス機会、地域、または顧客を分割することは、独占禁止法の刑事違反となります。当社が特定の種類の事業への入札を拒否したり、特定のユーザー組織または特定の分野のユーザー組織を対象とした競争を控えたりすることを競合他社と合意することはできません。かかる市場分割に関する合意または了解は、政府によって厳しく告発されます。かかる活動に関与した場合、当社が重大な責任を問われる可能性があり、関係者も重大な個人的な責任を問われることがあります。社員は、先述の種類の合意、了解、または話し合いを競合他社と行うことは禁止されています。

3.8.3. 集団ボイコット/取引拒否
集団ボイコットまたは申し合わせた取引拒否は、違法である場合があります。それに伴い、当社はビジネスを行う、または行わない企業または個人を選定する権利を保有している一方で、競合他社、ユーザー組織、またはその他の事業体と、別の個人または事業体とビジネスを行わないことを合意することはできません。どの社員も、競合他社、ユーザー組織、またはその他の事業体と、別の当事者と当社との間のビジネス関係の状況の変更について話し合うことはできません。同様に、当社はそれまでのビジネス関係が不十分であることを根拠に特定の事業体とビジネスを行うことを拒否することはできますが、その事業体と取り引きしないように他の事業体に助言したり、別の事業体の要請に応じて個人または事業体とビジネスを行うことを拒否したりすることはできません。

3.8.4. 独占および市場支配力
企業規模および市場支配力を使用して、特定の企業が特定の市場における価格を支配したり、他社を市場から排除したりすることは違法です。ただし、市場支配力を保有していること自体は違法ではありません。違法な独占とは、支配力の乱用によって獲得または維持されている独占です。本規範では、特定の市場において競合他社を排除したり破産させたりすることを目的にしていると解釈される可能性がある競争戦術の使用を禁止しています。このため、当社の優れた製品、マーケティング、ポジショニング、価格、条件、およびサービスを通じた方法以外で、競合他社に損害を与えることを目的とした発言や行為は、本規範の違反となります。特定の競争戦術の合法性について質問がある場合は、最高法務責任者に問い合わせる必要があります。

3.8.5. 抱き合わせまたは互恵取引
「抱き合わせ」と「互恵取引」は、鏡像関係にあります。抱き合わせとは、製品またはサービスを単体で販売することを拒否し、ユーザー組織に別の製品またはサービスも購入するように求めることです。互恵取引とは、販売者が購入者から他の製品を購入することに合意しない限り、購入者が製品またはサービスを購入することを拒否することです。企業が特定の市場における自社の支配力を利用して、別の市場において不当な優位性を得ることができる場合、このような合意は違法であることがあります。いずれの抱き合わせまたは互恵取引も独占禁止法に抵触する可能性があるため、最高法務責任者による事前の審査が必要です。

3.8.6. 競合他社間のその他の合意
競合他社との協力的な活動すべてが自動的に独占禁止法の違反となるわけではありません。一部の協力的な活動は、競争を活発にすることもあり、競争に矛盾しない場合があります。ただし、協力的な活動が違法であるリスクもあるため、社員は競合他社との協力的な取り決めに参加するにあたって何らかの手順を踏む前に、最高法務責任者に相談する必要があります。 

3.8.7. 業界団体と職能団体 業界団体および職能団体を通じて、合法的かつ貴重なビジネス活動、社会活動、および教育活動の機会が会員に提供されます。これらの活動は合法であり、さまざまな独占禁止法で許されています。ただし、業界団体のミーティングでは、必然的に競合他社が一堂に会するため、許されていない可能性がある活動の機会も発生します。機密性および競合性の高い問題や情報について話し合うことは、避ける必要があります。コスト水準、マーケティング戦略、ユーザー組織、地域、および当社と他社との競争に影響を与えるその他の問題について、競合他社に話すことは禁止されています。業界団体または職能団体のミーティングに関連して、競合性および機密性の高い問題についての話し合いが始まった場合、出席している当社の代表者は直ちに話し合いを止めるよう試みる必要があります。それでも話し合いが止まらない場合、当社の代表者は直ちにミーティングを退席する必要があります。退席する前に、ミーティングの公式な議事録(存在する場合)に、当社の代表者が退席するに至った詳細な理由が記載されるよう努力を払うものとします。その出来事に関する詳細なレポートを書面によって作成し、最高法務責任者に送付する必要があります。

3.8.8. 給与水準または採用慣行に関する合意
賃上げの制限について当社が他の雇用主と合意することはできません。また、当社がお互いの従業員を採用することを控えること、またはその他の方法によって採用に関して競争しないことを別の雇用主と合意することもできません(ただし、下請け関係にあるなど、商業的に正当な理由がある一部の限られた状況は除きます)。報酬および採用慣行に関する合意が推測されるような、他の雇用主との給与水準または採用慣行についての話し合いや取り決めは禁止されています(ただし、広く認知されている独立機関によって実施される業界調査または地域調査に対応するかたちである場合は除く)

3.8.9. 競争情報の収集
当社には、競合他社の競争慣行に関する情報を収集する権限があります。それらの市場情報があることで、当社は、競争力のある価格で、競合製品よりも優れたサービスおよび製品を市場に提供できます。ただし、競合他社との情報のやり取りは、独占禁止法に違反した談合とみなされる可能性があります。したがって、どの社員も、競争を制限する目的で、(情報が公開されている場合であっても)競合他社から競争情報を直接入手しないものとします(ただし、公開されているWebサイトを通じて、社員の身元を詐称することなく入手したものは除きます)。同様に、どの社員も競争情報を競合他社に提供してはなりません。ユーザー組織などの第三者から競争情報を入手することは許されています。州および連邦機関に提出された情報など、公開されている情報源から情報を入手することも認められています。社員が競争情報を入手した場合は常に、情報源を記録する必要があります。 

3.9 政治献金
社員は、本条項に定める場合を除き、政党、委員会、組織、または選挙運動に関連する候補者への寄付に会社の資金を使用することはできません。このポリシーは、(a)社員が自ら選択した政治運動に個人的に寄付すること、(b)適用法に基づいて政治活動委員会(Bentley連邦政治活動委員会など)を運営すること、(c)当社が国民投票または同様の投票を支持もしくは反対するために寄付をすること(合法である場合)、または(d)最高法務責任者によって審査および承認された場合に、政治献金のための会社の資金を使用すること(合法である場合)を妨げるものではありません。政治運動への寄付について質問がある場合は、法務部門に問い合わせる必要があります。 

3.10 マネーロンダリングと反テロ 当社は、事業を展開する国で適用されるすべての反マネーロンダリング法および反テロ法を徹底して遵守することに取り組んでいます。マネーロンダリングとは、一般的に、テロ、密売、または贈収賄などの犯罪活動と関連がある資金の性質および発生源を隠匿するプロセスのことです。当社は、合法的な資金源から資金を得ており、合法的な事業活動に従事する、評価の高い顧客およびパートナーとのみビジネスを行います。マネーロンダリングに関与した場合、当社および個人が刑事訴追を含む厳しい制裁の対象となる可能性があります。社員は、それと知りながら、マネーロンダリングを手助けする、または違法な資金流用へとつながる取引に従事してはなりません。社員は、必要に応じて、会計、記録管理、財務報告、およびデューデリジェンスに関連した義務を履行することを含め、マネーロンダリングが関係している可能性が疑われる支払い方法、顧客、または取引を発見して回避することを目的とした当社のすべてのポリシー、基準、およびその他の手順を遵守する必要があります。社員は、反マネーロンダリングおよび反テロに関する法律と規制を遵守するために、ビジネスを遂行する過程で発生する可能性がある疑わしい活動または通常とは異なる活動に注意する必要があります。このポリシーの適用について質問がある場合は、最高法務責任者に問い合わせる必要があります。マネーロンダリング活動が発生した、または発生する可能性があると疑われる場合は、第2.3項に従って、可能な限り速やかに当社に通知する必要があります。 

3.11 経済制裁と輸出管理 当社のポリシーでは、米国政府やその他の該当する法域または国の経済制裁および輸出に関する法律と規制を徹底して遵守することを求めています。適用される制裁および輸出管理により、特定の国、企業、組織、個人、または禁止されている最終用途に関与している当事者に対して、当社の製品のライセンス、ならびにそれらの製品に関する技術的な情報、メンテナンスおよびサポートサービス(インストール、トレーニング、カスタマイズ、修理、ならびに更新およびアップグレードの提供を含む)の提供が制限される場合があります。経済制裁により、当社が指定された特定の国、地域、組織、および個人とビジネスを行うことが禁止される場合があります。輸出管理は、一般的に、国境を越えて行われる技術(情報、技術データ、または支援)またはソフトウェアの口頭、書面、電子的、または視覚的な開示、出荷、転送、または送信に適用されます。米国で開発された技術またはソースコードを米国国籍者以外に開示した場合、開示が米国内で行われたとしても、制裁および輸出管理の対象となる可能性があります。経済制裁および輸出管理に関する法律と規制を遵守しない場合、民事罰や多額の罰金、当社および他の社員に対する刑事告発につながることがあります。すべての社員は、適用される制裁および輸出管理に関する法律と規制、ならびに担当地域に適用される会社の関連ポリシー、ガイドライン、手順を理解し、遵守する必要があります。質問がある場合は、該当する当社ガイドラインで指定されている連絡先、または最高法務責任者に問い合わせる必要があります。 

3.11 職場のポリシーと手順 社員は、当社の人事Webサイトに定められている当社の職場のポリシーを理解し、従う責任があります。職場のポリシーに違反している可能性がある場合は、該当社員のマネージャに報告するものとします。 

3.12 展示会やオンラインイベントでの虚偽の身元の使用 社員は、展示会やオンラインイベントに参加するにあたって虚偽の名前や身元を使用することは禁止されています。たとえば、社員は、他者の名前を使用したり、Bentley Systemsまたはその関連会社以外の会社に勤務していると述べたりして、展示会やオンラインイベントに参加することはできません。ただし、本条項は、社員が個人用の電子メールアドレスなど個人が特定されないユーザーIDを使用して匿名でオンラインイベントに参加することを禁止するものではありません。 

機密保持

4.1 会社の機密情報
社員は、当社の業務に携わる過程で、競合他社にとって有用となる可能性がある、または開示された場合に当社またはかかる情報の他の情報源に損害をもたらす可能性がある非公開の情報を取得したり、それらにアクセスしたりすることがあります。そうした情報は、書面、電子的な形式、または口頭で提供されていたり、提供される可能性があります。本規範では、かかる情報をすべて、入手した情報源を問わず、また情報と当社との関係に関わらず、「機密情報」と呼びます。当社は、社内で生成されたものであれ、その他の情報源から取得したものであれ、機密情報の保護に非常に力を入れています。また、当社は、かかる情報が有価証券の取引に関連しているかどうかに関わらず、情報の誤用または誤用と見られる行為を避けることにも全力で取り組んでいます。社員は、開示が当社により明示的に許可されている場合、または法律で求められている場合を除き、機密情報の機密性を維持する必要があります。当社により明示的に許可されている場合を除き、当社の運営および業績(過去、現在、未来)、もしくは社員、事業、ユーザー組織に関連した、非公開の情報または機密保持義務に違反して開示されたその他の情報、あるいは当社により「機密」と指定されているどのような情報も、社員は開示したり使用したりしないものとします。当社の競争計画に関連する情報は、機密として保持されます。これには、開発中の製品、マーケティング計画またはプロモーション、およびユーザー組織のリスト、ならびに当社のマーケティング計画または当社の情報技術に関連するその他の情報(技術データ、コンピュータソフトウェアなど)が含まれますが、これらに限定されません。これらの情報は、当社により明示的に許可されている場合を除き、社外の人物に開示されないものとします。すべての社員は、自分の管理下にある当社の機密情報および専有情報を保護するために適切な予防措置を講じる必要があります。

4.2 第三者の機密情報
社員は、別の会社における以前の雇用などに関連して、第三者に帰属し、当社に開示されていない機密または専有情報を所有している場合があります。かかる第三者の機密情報は、当社の業務に関連して適用したり、他の社員に開示したりしてはなりません。 

4.3 メディアでの情報発信
最高コミュニケーション責任者、執行部メンバー、または企業マーケティングの被指名人により明示的に許可された社員のみが、メディアまたは公共の場において当社の名前で発言したり記述したりできます。それらの情報発信は、当社の企業コミュニケーションおよび規制FDポリシーの関連する条項に照らして検討する必要があります。社内システムを使用したインターネットによる情報発信では、社員は常に当社のすべてのポリシーを遵守し、個人的な意見の表明や、正式に許可されていない特定の政治や宗教などを擁護する発言を控える必要があります。また、社員は、正式に許可されていない、当社以外の市販の製品もしくはサービスの推薦、または推薦と見られる行為を控える必要があります。これらの要件は、自身が社員または代理人として識別されていないと考える状況にも適用されます。経営陣により許可されていない限り、社員は 
当社のコンピュータシステムを使用して、チャットルームまたはディスカッショングループ(当社が管理しているものを除く)で当社または当社に関連する事項について話し合うことは、社員が会社の代表者または従業員として識別されていない場合であっても、禁止されています。 

職場行動


5.1 差別の禁止、結社の自由、および均等な雇用機会

当社は、個々の社員および採用応募者に認められている、自由、権利および尊厳を認めています。当社は、すべての社員および応募者に平等な雇用機会と差別のない職場環境を提供することに取り組んでいます。当社は、結社の自由を支持しており、合法的かつ平和的に、結社、団結、および団体交渉を行う社員の権利を支持しています。各社員は、従業員ハンドブックを参照し、該当する当社の差別禁止および雇用機会均等ポリシーの全文を読むことが推奨されています。当社は、平等な雇用機会を提供することに取り組んでいます。当社は、年齢、人種、肌の色、性別、宗教、出身国、性的指向、障がい、軍役経験、または法律で保護されているその他の地位に関係なく、平等な雇用機会が提供される職場を推進しています。当社はすべての社員に対して、すべての人に平等な雇用機会を提供するという当社の取り組みを支持することを求めています。

5.2 公正な労働慣行と人権 
当社は、グローバルな労働力を抱え、グローバルに事業を展開する組織として、国際的に宣言されている人権を支持することに取り組んでいます。この取り組みの一環として、当社は、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則および権利に関する宣言」による8つの条約を支持しています。それらの中核的な条約では、労働者の団結権と団体交渉権の支持、強制労働の排除、児童労働の禁止、差別からの労働者の保護を扱っています。当社は、ビジネスを展開している場所を問わず、最低賃金またはそれ以上の賃金を提供することを含め、公正な労働慣行を推進および保護します。

5.3 ハラスメント
当社は、性別、人種、肌の色、宗教、出身国、年齢、障がい、婚姻状況、性的指向、軍役経験、またはその他の違法な根拠に基づく、従業員へのいかなる形態の嫌がらせもない職場環境の維持に取り組んでいます。当社は、性的な誘いかけ、行為、ほのめかし、もしくは発言、人種的もしくは宗教的な中傷もしくは冗談、または意図的または意図的でないかに関わらず、不快もしくは威圧的な職場環境を創出、奨励、または容認するその他の発言や行為を容認しません。各社員は、従業員ハンドブックを参照し、該当する当社のハラスメントポリシーの全文を読むことが推奨されています。

5.4 職場における敬意 
当社は、社員が尊厳、敬意、およびプロ意識を持って扱われる職場を目指して取り組んでいます。本ポリシーに違反する不適切な行動には、個々の社員または社員集団に対する、職場で尊厳を持って扱われ、能力を最大限に発揮できる環境で働くという社員の権利を損なう行動が含まれます。それらの不適切な言動(多くの場合は「いじめ」と呼ばれます)には、個人的な侮辱、暴言、不当もしくは絶え間ない批判、人前での厳しい批判、達成不可能な目標の割り当て、または故意に屈辱を与えたり、落胆させたり、恥をかかせたり、孤立させたり、脅したりするその他の言動が含まれます。一般的に、マネージャによる所定の懲戒、矯正、または批評は、本規定の違反とはみなされないことを覚えておく必要があります。すべての社員は、いじめおよび虐待的な行為の認識と報告についてのコースを含め、職場における敬意に関するトレーニングを受講することが求められています。

5.5 健康および安全の維持
当社は、安全で健康的かつ生産的な職場の維持に取り組んでいます。当社は、十分な健康および安全慣行を業務およびビジネスに組み込んでおり、職場の安全性に関して適用される規制を遵守しています。社員は、すべての安全規則を遵守し、危険な状況を直ちに報告する必要があります。

5.6 暴力
当社は、暴力や脅迫のない安全な職場を社員に提供することに取り組んでいます。当社の敷地内またはビジネスにおいて、どのような人物であれ、社員、クライアント、訪問者、または誰に対しても、脅威、脅迫的な言葉、あるいはその他の攻撃的もしくは暴力的な行為を含む、あらゆる種類の暴力行為は禁止されています。暴力の脅威には、物を投げつけること、身振りで威嚇すること、物を壊すこと、つきまとうこと、または口頭でもしくは身体的に虐待することが含まれます。当社の敷地内で武器または危険物を所持することは、どのような場合であれ禁止されています。暴力行為または暴力の脅威を目撃した、またはそれらの被害に遭った社員は、直ちにその情報を直属のマネージャおよび/または人事部門に報告する必要があります。当社において、当社と関連性のない個人(元配偶者、パートナー、交際相手など)から暴力を受けるリスクを認識した社員は、その情報を直属のマネージャまたは人事部門に報告することが推奨されています。当社の所在地が保護地域に挙げられている保護命令または接近禁止命令を受けた社員は、命令の写しを人事部長、最高法務責任者、またはコンプライアンス委員会に提供する必要があります。

5.7 薬物乱用
当社は、安全な職場を提供し、社員の高水準な健康と安全を促進および奨励するポリシーを確立することに取り組んでいます。いずれかの社員がアルコールや薬物を使用し、それによって仕事のパフォーマンスに影響が出ることがあれば、安全で健康的な作業環境を維持することは困難です。社員は、従業員ハンドブックを参照し、該当する当社の薬物乱用ポリシーの全文を読むことが推奨されています。

プライバシーと個人データ

当社は、社員、顧客、およびその他の第三者の個人データを保護し、責任を持って使用することに取り組んでいます。当社は、個人データに関する地域のプライバシーおよびデータ保護法に従います。当社は、個人データを収集および処理する際に、プライバシーに関する明確で正確な通知を行います。社員は、個人データの収集、使用、転送、保管、または廃棄に関与する場合、当社のすべてのポリシー、プロセス、および基準に従う必要があります。

当社は、以下のプライバシー原則を遵守するように努めています。

  • 個人データは、合法的かつ公正で透明性のある方法で収集および処理する。
  • 個人データは、目的を持って収集および処理し、法律で別途許可されている場合を除き、収集された目的に限って使用する。
  • 個人データは、限定的かつ承認された方法でのみ共有する。
  • アクセス、正確性、修正、および削除の権利を尊重する(法律で求められている場合)。
  • すべての従業員には、会社を代表して職務において個人データを取り扱う際に、当社がこれらのプライバシー原則を確実に実践するようにする責任がある。 

情報およびコンピュータシステムポリシー
本条項では、「システム」には以下のものが含まれますが、これらに限定されません。

  • 電子メール(Eメール)のアクセスおよび使用
  • Eメールアドレス
  • ボイスメールのアクセスおよび使用
  • インターネットのアクセスおよび使用(World Wide Webおよびブラウザプログラムを使用してアクセスされるサイトを含む)
  • アプリケーションおよびファイルサーバー
  • コンピュータネットワーク
  • インスタントメッセージングおよびコラボレーションサービス
  • 同僚のワークステーション
  • デスクトップ、ラップトップまたはノートブックコンピュータ、パームコンピュータ、個人データオーガナイザまたはパーソナルコンピュータ(使用場所は問わない)
  • 電子的なメディア(フロッピーディスク、コンパクトディスク(「CD」)、デジタルビデオディスク(「DVD」)または磁気テープを含むが、これらに限定されない)
  • モデム、プリンタ、その他の周辺機器
  • 電子的なファイル
  • プログラムアプリケーション
  • 電話、電話システム、電話番号
  • 当社が所有またはライセンスを供与しているソフトウェア
  • システムまたはそのコンポーネント上のファイル、記録、データ、メッセージ、および情報
  • 当社のコンピュータ設備およびネットワークのその他のすべての要素
  • 社内システムを収容する物理的な施設

7.2 システムの所有権
社内システムのすべての要素は、当社が所有またはリースしているか、当社にライセンスが供与されています。ハードウェアとソフトウェアを含め、すべてのシステムは当社の財産です。これらのシステムに含まれる記録、ファイル、データ、メッセージ、情報、および電子的なやり取りも当社の財産です。いかなる社員も、社内システムまたはシステムに含まれる記録、ファイル、データ、メッセージ、知的財産、もしくは情報について、いかなる程度であれ、所有権を持つことはありません。社員としての職務の履行中に社員が作成したシステムはすべて、会社の財産となります。

7.3 社内システムの使用
7.3.1. 当社のビジネスに使用するためのシステム 社内システムは、社員による当社のビジネスの遂行を支援するために、当社の費用で社員に提供されています。社員は社内システムを使用して、職務を遂行したり、ファイルを共有したりするほか、社内ならびに、連絡のためにアクセスが必要であるか、システムに接続する必要があると当社が独自の裁量で判断した一部の外部の個人および企業と、相互に連絡できます。社内システムは、当社に関連したビジネス目的でのみアクセスおよび/または使用するものとします。ただし、当社の使用または活動を妨げたり損害をもたらしたりしない程度であれば、時折の私的な使用は許されています。社内システム(ネットワークまたはインターネットへのアクセスを含む)を使用して、社員自身の利益のために、または当社以外の事業体の利益のために、商業活動に従事することは明示的に禁止されています。 

7.3.2. 禁止されている行為
社員による次の行為は禁止されています。

  • 社内システムを使用して、当社のポリシーまたは適用される法律もしくは規制に違反すること。

  • 社内システムまたはシステムのコンポーネントを損傷または無効にすること。
  • 当社以外の商業事業を遂行するために社内システムを使用すること。
  • 当社の記録保持ポリシーに従う場合を除き、適切な許可なしに、社内システムに保存された記録、ファイル、データ、情報、メッセージ、またはやり取りを削除または破棄すること。
  • 適切な許可なしに、社内システムに保存された記録、ファイル、データ、またはその他の情報にアクセスしたり、それらを確認もしくは使用したりすること、またはそれらを試みること。
  • 情報技術サポート部門(「ITS部門」)の指示がある場合を除き、他の社員のパスワードまたはアクセス権、もしくは自身に割り当てられてはいないパスワードまたはアクセス権限にアクセスする、もしくはアクセスを試みること、またはそれらを使用もしくは配布すること(その場合、パスワードの所有者は直ちにパスワードを変更する責任があります)。
  • システムのセキュリティ対策を侵害する、または侵害を試みること。
  • 著作権で保護された情報の所有者の著作権を侵害すること(音楽共有プログラム)。

また、どの社員も、社内システム(Eメールまたはボイスメールシステムを含むが、これらに限定されない)にアクセスするか、それらを使用し、次のような記録、ファイル、データ、情報、メッセージ、またはやり取りを意図的に作成、参照、送信、伝達、配布、印刷、公開、保存、またはダウンロードすることは禁止されています。

  • 当社のポリシーに違反するもの。
  • 他の個人または団体に対する嫌がらせ、脅迫、または虐待となるもの。
  • 違法、有害、中傷的、侮辱的、差別的、下品、わいせつ、憎悪的、性的、またはその他のあらゆる種類の好ましくない素材に言及するもの、またはそれらを含むもの。
  • 犯罪または法的効力のある法律、義務、もしくは規制の違反とみなされる行為をなす、またはそれらを奨励する可能性があるもの。
  • 当社以外の商品またはサービス(個人の重要性の低い所有物を除く)を宣伝または奨励するもの。
  • 適用されるプライバシーポリシーに違反する、許可されていない個人情報を含むもの。
  • 社員以外の人物になりすます、または身分を偽って得たもの。
  • 許可されていない個人または当事者が当社の機密または専有情報にアクセスできるようにするもの。
  • 第三者の特許権、著作権、または商標権を侵害するもの。
  • 社員自身が開示する権限を保有していない第三者の機密または専有情報を使用または開示するもの。
  • 種類を問わずチェーンメールが含まれるもの。
  • 当社またはその株主、取締役、社員、代理人、事業、製品、もしくはユーザー組織を中傷する、または中傷することを意図したもの。

7.4.1. 当社によるシステムのアクセスおよび監視 当社によるアクセスおよび管理。当社は、多くの理由により、社内システム(社員のEメール、ボイスメール、インターネットアクセスまたは伝送、コンピュータファイル、ネットワークまたはその他の当社の財産もしくはシステムを含むが、これらに限定されない)にアクセスしたり監視したりする必要があります。それらの理由として、進行中のビジネスを継続して遂行する、社員が不在の場合に情報もしくはデータにアクセスする、社外監査人の要請に応じる、当社の紛争または訴訟に対応する、もしくはそれらに関連した情報を収集する、品質管理を維持する、トレーニング活動を実施する、作業や職務のパフォーマンスを監視する、または社員の行動を調査する、などの必要性が挙げられます。当社は、上記のいずれかの理由のため、または理由なしに、予告なしに、社内システムまたは社員の使用状況もしくは通信内容にアクセスしたり、監視したりする権利を留保します。社内システムおよびそのコンテンツ、ならびにシステムの使用状況は、社員への通知なしに、許可されている当社の代表者によって随時実施される点検、調査、および/または監視の対象となります。

加えて、当社は、社員への通知なしに、Eメール通信、ボイスメール通信、文書処理、データファイルを含め、システムまたはネットワークを介して送信された、またはそれらに保存された情報にアクセスしたり、それらを確認、複製、変更、または削除したりする権利を留保します。さらに、当社は、独自の裁量により適切であるとみなした(社内外の)当事者に対してかかる情報を開示する権利も留保します。

個人的なEメールやボイスメールメッセージの送信など、社員が個人的な目的のためにコンピュータ、電話、またはその他のシステムコンポーネントを偶発的に使用した結果として社員の個人情報を含むこととなったファイル、データ、情報、またはメッセージは、他のファイルと同じように扱われます。したがって、社員には、システム、ネットワーク、Eメール、ボイスメール、もしくはその他のシステムの使用について、またはそれらに含まれる情報の送信、受信、または保存について、いかなる権限もなく、それらについてプライバシーまたは所有権を求めないものとします。

社員は、社内システム(ボイスメールやEメールを含むが、これらに限定されない)を使用して、非公開にしておくことを望む個人情報を送信、受信、または保存してはなりません。社員は、システムおよびシステムコンポーネントによって、社員による社内システムの使用状況に関する情報が自動的に記録および保存される場合があることに留意する必要があります。

7.4.2. 記録またはファイルの削除 社員は、システムのハードウェア、ソフトウェア、プログラムには、さまざまな情報およびデータが記録され、社員が記録、ファイル、または電子通信の全部あるいは一部を削除または消去したとしても、削除された対象は後で復元できる場合があることに留意する必要があります。社員は、当社のコンピュータ設備およびネットワークを共有ファイルシステムとみなし、システム内の場所を問わず、その中で送信、受信、または保存されたファイルは、許可されている当社の代表者が確認および使用できることに留意する必要があります。同じことが、事業所から第三者に送信される記録、ファイル、および電子通信にも当てはまります。また、ファイルの受信者または検閲者は、多くの場合、「隠された」情報(少なくともファイルの作成者または送信者が「削除」した対象の一部)を復元できます。 

7.5 セキュリティとパスワード 
7.5.1. システムセキュリティ
システムのセキュリティは、当社の重要な優先事項です。社員は、システムのセキュリティ対策を侵害する、または侵害を試みることは禁止されています。いずれかのシステムにセキュリティ問題があると思われる場合、社員は直ちに直属のマネージャ、最高情報セキュリティ責任者、および製品セキュリティ担当シニアディレクタに通知する必要があります。社員は、セキュリティ問題を他の社員または第三者に伝達または説明しないものとします。ただし、セキュリティチャンピオンおよびアプリケーションセキュリティチームのメンバーが、問題の解決を促す目的で、ホワイトハッカーによって報告された問題を特定または再現することが許可されている場合は除きます。 

7.5.2. パスワード 社員は、自分のパスワード以外を使用してはなりません。ただし、テスト用にシステムを使用しており、テストプロトコルで異なるユーザー名とパスワードを使用するように求められている場合は除きます。社員は、自分が作業中のファイルを不正アクセスから保護する必要があります(ただし、個々のパスワードは、許可されている当社の代表者による当該へのアクセスを阻止するものではありません)。

社員は、個人用パスワードまたはシステムパスワードを、受け取ることを明確に許可された当社の代表者以外に開示してはなりません。社員は、パスワードを安全に保つために最善の努力を払う必要があります。十分な根拠によって、他者が自分のパスワードを知っていると考えられる場合、社員は直ちにパスワードを変更する必要があります。十分な根拠によって、他者が自分または別の個人のパスワードを知っていると考えられる場合、社員はITS部門に連絡する必要があります。社員は、自分のパスワードでネットワークを介して送信される情報に対して責任を負うものとします。サーバーには、どの社員がどのコンピュータにサインインしたかを識別するシステムログが存在します。

社員が、ITS部門の書面による明示的な許可なしに別の個人のパスワードを使用したり、システム管理者としてネットワークへのログオンを試みたりすることは禁止されています。ただし、テスト用にシステムを使用しており、テストの手続きでそのような操作が求められている場合は除きます。 

7.6 機密および専有情報 
特別な予防措置を講じない限り、インターネット、Eメール、およびボイスメールシステム上での伝達とメッセージには、許可されていない受信者に傍受または配布されるリスクがあります。

7.6.1. インターネット 社員は、インターネットや同様のサービスは安全ではないと想定する必要があります。つまり、特別な暗号化プログラムを利用しない限り、メッセージは非公開ではなく、許可されていない人物にアクセスされる可能性があります。暗号化が必要な場合は、ITS部門が支援します。すべての社員は、暗号化されていない当社の機密または専有情報をインターネットを介して送受信する前に、マネージャに相談する必要があります。

7.6.2. Eメール、ボイスメール、および携帯電話 Eメールメッセージのほとんどは、インターネットを介して送信されます。また、ボイスメールシステムのほとんどは、簡単に傍受されます。暗号化が必要な場合は、ITS部門が支援します。すべての社員は、暗号化されていない当社の機密または専有情報をボイスメールまたはEメールを使用して送受信する前に、マネージャに相談する必要があります。加えて、ボイスメールおよびEメールシステムを使用すると、メッセージやその他の情報を受け取った後、そのメッセージを簡単に保存、複製したり、複数の関係者(場合によってはメッセージの送信者がまったく意図していなかった範囲)に配布したりできることを理解しておく必要があります。したがって、社員は、送信する前に、電子メールまたはボイスメールの内容を慎重に精査する必要があります。また、社員は、電子メールまたはボイスメールメッセージの宛先を指定するときには注意を払い、許可されていないユーザーに誤ってメッセージが送信されないようにする必要があります。特に配信リストを使用するときには、社員は、すべてのアドレスが情報の適切な受信者であることを慎重に確認する必要があります。配信リストを使用する個人には、リストが最新であることを確認する責任があり、かかるリストが最新でなかった場合の結果について責任を負うものとします。当社は一般的に、社員が配信リストを使用することを推奨していません。公共の場所で携帯電話を使用して当社のビジネスについて話し合う場合、社員はそれらの会話の内密性を確保するために合理的な予防措置を講じるものとします。

7.6.3. その他の機密または専有情報の保護対策 機密または専有情報が、その情報を受け取ることを許可されていない外部の個人あるいは企業、またはその情報を知る必要のない社内の他の人物に送信または転送されることがあってはなりません。機密または専有情報をコンピュータの画面に表示したまま、コンピュータのそばを離れてはなりません。社員は、機密または専有情報が含まれた運搬可能な電子媒体またはバックアップテープを、第三者が利用できる場所に放置しないものとします。それらの媒体は、引き出しまたはファイルキャビネットに保管して施錠する必要があります。運搬可能な電子媒体を使用して第三者に情報を送信する場合、社員はその媒体(フロッピーディスク、CDなど)が以前に使用されたものではないことを確認する必要があります。以前に使用されたものである場合、社員が送信するつもりのない機密情報が含まれている可能性があります。それらの情報は、「削除」する努力がなされたとしても、復元されてしまうことがあります。社員は、多くの電子ファイルには、作成者の注釈、ドキュメントの作成および編集に関する情報、ドキュメントに対する最近の変更などの「隠された」データが含まれていることに留意する必要があります。こうしたデータの配布について懸念がある場合は、電子ファイルを回覧する前にITS部門に相談してください。

7.7 ソフトウェア、著作権、および使用制限 
当社は、他社製のコンピュータソフトウェアのライセンスを供与しています。当社がそれらのソフトウェアを複製もしくは配布すること、特定のマシンにインストールすること、または第三者に開示することは禁止されている場合があります。どの社員も、適用されるライセンス契約に違反する行動を取ってはなりません。

著作権法で保護されているソフトウェアプログラム、ドキュメント、またはその他の情報を違法に複製および/または送信するために社内システムを使用することは、米国連邦法で禁止されています。この目的で社内システムを使用した場合、社員と当社は民事および刑事罰の対象となることがあります。

社員は、インターネットからダウンロードされたソフトウェアや作成者が不明なソフトウェアを実行することの危険性を認識する必要があります。それらの例として、インターネットサイトでインストールが提案されているプログラムや電子メールに添付されているプログラムなどがあります。かかるプログラムには、ウイルスや「スパイウェア」が含まれていることが多いため、決して会社のシステムにインストールしたり実行したりしないでください。ただし、インターネット上では、ライセンス料や制限なしで利用できる有用なツールも提供されており、ソフトウェア開発などに使用できます。職務の遂行に役立つツールである場合、社員はそれらをダウンロードできます。社員は、かかるプログラムをインストールまたは使用するときには注意を払う必要があります。質問がある場合は、ITS部門から支援と事前承認を得てください。

7.8 Eメール、ボイスメール、およびインターネットの使用 「冗談」や悪ふざけのメッセージを送信することは推奨されていません。表情や声の調子が含まれないために皮肉の意図が伝わらず、後でメッセージを読んだときに、元の送信者が意図していない歪められた意味にとられることがあります。個人的な特徴、ライフスタイル、性別、人種、宗教、出身国、障がい、性的指向に関する冗談や指摘は、誤った判断を反映するものであり、厳に控える必要があります。

7.9 システムの監査 当社は、社員にこれらのポリシーを遵守させるために、個々のパーソナルコンピュータ、運搬可能な電子媒体、バックアップテープを含め、社内システムの定期的な監査を(リモートまたは対面で)実施する場合があります。また、ソフトウェアまたはその他のシステムコンポーネントを当社にライセンス供与している企業は、当社および社員による使用状況を監査する権利を保有している場合があります。 

付属書A

会計、内部会計統制、または監査の考慮事項には以下のものが含まれますが、これらに限定されません。
1. 当社の財務諸表の作成、確認、または監査における虚偽または故意の誤り
2. 当社の財務記録の記録と維持における虚偽または故意の誤り
3. 財務報告に対する当社の内部統制の不備または違反
4. 当社の財務記録、財務諸表、監査報告書、または証券取引委員会に提出された書類(定期報告書または最新の報告書を含む)に含まれる事項に関する虚偽の陳述または虚偽の記載
5. 当社の財務状況および業績に関する完全かつ公正な報告からの逸脱
6. 十分な情報公開を伴わない、以前の慣行または一般に認められている会計原則からの財務報告手法の大幅な逸脱
7. 当社の独立登録会計事務所の独立性に影響を及ぼす事項
8. 企業記録または財務記録の改ざん、隠蔽、または不適切な破棄
9. 当社資産の盗難、詐取、またはその他の不正流用

インフラストラクチャの提供とパフォーマンスの卓越性を称える

2024 Year in Infrastructure & Going Digital Awards

インフラ分野で最も権威のある賞にプロジェクトをノミネートしましょう! 応募期限は4月 29日です。